薬局でのお仕事を探す際に
私が15年ほど前に、東京都内で薬剤師の仕事を探した際のお話をしてみたいと思います。
私は大学を卒業し、しばらく病院勤務をした後に、とある専門学校に通うために九州の田舎から上京致しました。
せっかく持っている資格を生かそうと求人雑誌など眺めてみますが、思ったほど薬剤師の求人が載っていません。
どうしたものかと思っていたら、薬剤師専門に仕事を紹介する業者の小さな広告が目に入りました。
薬剤師紹介業者といえば、今は大手も参入し雨後のタケノコのごとき数の多さですが、当時はまだまだ少なかったと思います。
だからどんなものかもわからず非常に不安でしたが、思い切って電話をしてみました。
表参道のオフィスは清潔で明るく、職員の方々は皆礼儀正しくて安心したのを思い出します。
まだそれほど社員の人数も多くなかったのでしょう、社長らしき人が通りかかり、「あー、あなたみたいなタイプの方はね、調剤がいいよ、調剤」と言われ、そのときばかりは面食らいましたが、不思議と嫌な感じではありませんでした。
専門学校に通いながらのアルバイトなので、時給と時間帯を優先してドラッグストアをチョイスすることになりましたが、アルバイト情報誌では決して扱っていないたくさんの求人情報を見せていただけました。
後に調剤特化型の薬局に就職することになったのですが、その際にも同じ業者を使って仕事を紹介して頂きました。
確かに、私には向いていたようです。
今はどこの業者を探しても、あんなにざっくばらんに接する人はいないと思うのですが、思い出すと懐かしくて楽しい気持ちになります。